
埼玉県春日部市の北側を東西に抜けていく国道16号線。
春日部に住んでいる方々は何気なく使っているこの道路、
実は昔から日本の繁栄を支える重要な道路であることはご存じでしょうか。
以下は柳瀬博一氏「国道16号『日本』を創った道<新潮文庫>」という書籍からになります。
1つめは、日本の音楽シーンの発展に大きく寄与したということです。
その理由は通過している都市を見てみると分かります。
国道16号の東端は千葉県の富津市にあり、そこから北東へ千葉市、船橋市、柏市を通過した後に私たちの春日部へ。
さいたま市、入間市、福生市、八王子市、多摩市、町田市、相模原市、横浜市を繋ぎ、横須賀を終着点としています。
ここで注目して頂きたいのが日本の軍事施設があった都市です。
横須賀、福生、相模原、入間、柏と、国道16号線沿いの都市には元々日本の軍事施設がありましたが、終戦後にアメリカの進駐軍に接収され、大半が米軍の施設となりました。
その米軍人向けに「進駐軍用のクラブ」が出来、そこには当時アメリカで流行っていたジャズやカントリーミュージックなどの音楽が流れていました。
そんな中、ここに出演者として、あるいは客として日本のミュージシャンや後に芸能プロダクションを設立する人々が出入りしていました。
有名なアーティストでは、矢沢永吉は米兵相手のバーで歌って力をつけて、「キャロル」としてデビューしています。
また、松任谷由実も米軍基地内のお店に出入りしては英米ロックのアルバムを購入していたそうです。
他にも様々なアーティストが米軍が持ち込んだ流行、言うなれば「国道16号線の文化」を受け、プロデビューを果たしていますので、
調べてみると面白いかもしれません。
そして2つめは、16号沿いに大型商業施設が数多く誕生したことです。
時が経ち、1960年後半から日本も自動車が一般家庭に普及し、いわゆる「モータリゼーション」が起こりました。
そんな中で注目されたのは、まだ開発され切っていない郊外地、それが16号線沿いの土地だったのです。
既に東京都内は建物が密集するように発展し、大型施設を開発するための場所が限られていました。
そこで、都内から放射状に伸びている国道を利用して行ける郊外地に活路を見出した企業が多数いました。
ダイエーや、今でも残っているそごう、最近ではイオンやブックオフ、その他多くのディスカウントストアがそれにあたります。
また、アメリカから来たトイザらスも数多くの店舗が16号近くに出店しています。
以上のように、私達の暮らしに密着したこの道路は、日本カルチャーの躍進を支える重要な役割を持っているのです。
春日部市で家づくり・リフォーム・物件さがしのご相談は、有限会社 染谷商事まで
住所 埼玉県春日部市米島1198-3
(南桜井駅から徒歩3分、埼玉りそな銀行庄和支店の隣です)
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